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g_009ここ数年、私は12月に入るとなるべく外出して家にはいないようにしている。部活で試合があるから、友達と約束したから、美容院に行くから――。だけど冬休みに入って毎日お休みになると、その理由と外に出るだけのお金も尽きてきて、嫌でも家にいなくてはならない日が出てくる。母はそんな日を狙って必ず、大掃除の手伝いをしろと言い始める。そして私が担当させられるのは、お風呂とか窓とかトイレとか、寒い上に汚い場所であることが殆どなのだ。そして今年もやはり捕まってしまった。今年は一体どこ何だろうとビクビクしていたら…「窓掃除」を任されてしまったのである。えぇ!?窓掃除!?我が家は一戸建てなので、20か所以上窓があるのだ。だったら風呂掃除の方がまだマシである。だけど何かと理由をつけて逃げようとすると、「ふーん、お年玉、いらないのね」と母に脅されてしまうので、泣く泣く掃除をする羽目になるのだ。

もうこうなったらしょうがない。これさえ済ませれば、楽しいお正月を迎えられるのだから。私は雑巾とバケツを持ってえいやっと窓掃除を始めた。ところが…半分くらい終わったところで、母に呼びつけられた。何だよ、と思いながら母のところに行くと、一番初めに掃除をした窓を指差し、「何これ、本当に掃除したの?」と問い詰められた。私はカチンと来て、「ちゃんと掃除したよ!雑巾でちゃんと拭いたってば!」と汚れた雑巾を見せつけた。ところが母は、「あんたねぇ、拭きゃーいいってもんでもないでしょ。ちゃんと掃除したっていうなら、どうしてさっきより窓が汚れてるのよ!」母に指摘されて見てみると、…確かに、掃除する前より窓が汚くなっている…。そして母は容赦なく、窓掃除のやり直しを命じた。えーっ、もう半分終わったと思ったのに、また最初からやり直しかよぉ…。半分涙目になりながら、やけくそになって窓をゴシゴシ磨いたのだった。